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COLUMN コラム

Top Management View for Global

2016.10.11

15年振りのマレーシア訪問を経て

一色 顕

海外のHRコンサルティングファームが主催するグローバルパートナー会議に出席するために、マレーシアを15年振りに訪れました。今年は他にも中国・上海、台湾を同じく10年振りに訪れましたが、いずれの地でもその変わりように改めて驚きました。

もちろん私が前職時代に駐在していたスペインや日本もこの10年で変化していますし、特にデジタルが入り込んだワークスタイル、ライフスタイルの変化は大きなものがあります。ただ、やはり成長期にある新興国(というのも、もはや失礼なラベリングでしょう)の変化は、目に見える形でのインパクトとして凄まじいものがあります。

その変化はインフラやテクノロジー面ではなく、その国で働いているナショナルスタッフのマインドにも大きな影響を与えていると感じます。成功体験や成長実感を持ったナショナルスタッフからは、やはり自信や未来への期待といったものが発言の節々に伺えます。

そうなると、ナショナルスタッフと共に働き、拠点のパフォーマンスを高めるミッションを担う日本人駐在員の役割期待も変化して然るべきです。一方で、その育成体系やプログラムは、その変化に適応するものでは無いのでは?と感じることも多々あります。それどころか海外拠点の「現地化」を名目に、駐在員任期の短縮化、使命・役割・権限の不明瞭化が進み、日本HQに対する求心力の低下を自ら招いてしまっている様子も伺えます。

今一度、今グローバルで起こっている商品市場の変化、労働市場の変化と照らし合わせて、自社のグローバル経営の方向性、現地化の意味、日本人赴任者の役割、日本国内におけるグローバル人材、リーダー育成方針といったものを見直すべき時ではないでしょうか?

それら自社の人材開発・組織開発を見直すためには、他社事例や最新のセオリーやトレンド、さらには外資グローバル企業の取り組みといった俯瞰的、相対的な情報を集めることが必要不可欠になるのでしょう(私もマレーシアや中国を久しぶりに再訪したことで改めて、日本の現状を相対的に強く認識することができたのと同じ理屈です)。

来週水曜日(10月12日)に開催する弊社主催のイベント『Global HR Forum Japan 2016』には、そんな思いをこめて開催いたします。日本企業のグローバル化に向けて、人材開発・組織開発の観点で何ができるのか、今、何を為さねばならないのか?アカデミックな観点、企業人事の視点、HRソリューションファームの立場から、ご参加いただく方々と共に考えていくために、自由参加の18のプログラムを用意した一大イベントです。
前日・当日申し込みも可能です。是非奮ってご参加ください。
http://www.link-gs.co.jp/seminar/article/muryou2/

一色 顕

Akira Isshiki

PROFILE
早稲田大学卒業。新卒でソニー株式会社に入社。8年間の在籍中、TV部門のグローバルロジスティクス&プロキュアメント部門にてサプライチェーン構築を担当。後半4年間は、欧州向けTV開発・製造を担うソニースペイン・バルセロナ工場(社員:1,300人)に駐在。帰国後、株式会社リンクアンドモチベーションに転職。研修部門の運営責任者として講師育成・プログラム開発に携わるかたわら、自らも講師・ファシリテーターとして経験を積む。2010年、M&Aした会社のPMIに関わり同社の代表取締役に就任。2011年に同社の業容を拡大し、株式会社リンクイベントプロデュースに社名変更。4年間で売上高を3倍に伸ばす。2016年1月、株式会社リンクグローバルソリューション代表取締役社長に就任。

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