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2015.10.26
藤崎 照夫
先月号の最後の部分で、従業員満足度調査の中で多くの社員から「家族に工場見学をさせたい」という要望が出されたと書きましたが、今日はその要望を具体化した創立記念日の式典について話を進めて行きたいと思います。
従業員の家族の工場見学だけならお金もかけずに比較的簡単に実施することが出来るので、早速実施したらどうだろうかという意見が関係者からも出されました。
然しながら、私はこのコラムでも以前書きましたが、従業員の皆さんには操業開始以来の赤字続きで大変協力し努力をしてもらって来ているので、それに応えるという意味も含めて従業員だけでなくその家族も含めた形でイベントを開催したらどうかと思い立ちました。そこで早速役員に諮り以下のような基本要件を決めました。
1.会社の設立日に近い日曜日を「創立記念式典日」として従業員と家族が共に参加出来るイベントとする
2.参加人員の総数の問題もあるので従業員とその一家族MAX3名までとする。例えば既婚者であれば奥さんと子供二人まで、未婚者であれば両親などとし事前に参加者を登録する
3.総務部が所轄責任部門となりインド人と日本人で構成される「創立記念式典準備委員会」を発足させイベント内容、予算、スケジュールなどの検討に入り定期的に役員会への報告を行うこと
4.ホンダの合弁会社らしくユニークで参加者全員に喜んで貰える形にすること
ホンダは創業者の本田宗一郎が大変なお祭り好きな人で周りのを喜ばせるのに心を砕いた人物だったこともあり、創業15周年には京都の街を貸し切ったと言われるような大掛かりな催し物を開催し、また社内でのアイディア・コンテストなど色々面白いことが好きな社風の会社であり、そのDNAを受け継いだホンダの駐在員+現地の人の趣向を知るインド人との組み合わせでこの催しを成功させたいと考えた次第です。
約3~4ヶ月の検討の結果大筋で次のようなシナリオが決まりました。
1.もともとの話の発端が家族の工場見学ということだったので当日は会社は休みであるが事務所、食堂、工場の現場見学をプログラムの始めに組み入れる
2.子供さんにはお絵かき、かけっこ、遊具を使った遊びなどで親御さんとも一緒に楽しんでもらう
3.大人には生バンドによる歌合戦等も楽しんでもらう
4.楽しみの一つである食事は食券を当日配布してそれで色々な食事を用意したテント式屋台で好きな物を選んで食べて貰う
5.通常このようなイベントではごみが沢山出て後始末が大変になるがこれについては空のドラム缶を沢山用意して対応する
等ですが、予算についても当初計画の範囲内であったので、これで基本的な承認がされて当日まで更に準備が進められました。次回は当日の模様について順を追ってご説明したいと思います。
藤崎 照夫
Teruo Fujisaki