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2015.07.27
原島 一男
オーストラリアのグレート・バリアリーフの海。カクレクマノミ、ナンヨウハギ、フエヤッコダイ、アオザメ、ホホジロザメ、マダラトビエイなどの魚たちが、それぞれの生活を営んでいます。「ファインディング・ニモ」は、6歳になったカクレクマノミのニモが、ダイバーにさらわれ、父親のマーリンがナンヨウハギのドリーと一緒にニモを取り戻すため冒険の旅へ出る話。旅に出たマーリンとドリーは人食いザメに出会い、怖れおののきますが、サメの世界は今は違っていました。サメたちは‘こわもてイメージ’を捨てさせようと集会を開いていました。
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SHARKS: I am a nice shark. I am 「わたしは立派なサメです。
not a mindless eating machine. 心ない人食いザメではありません。
Fish are friends, not food. 魚は友達です。食べ物ではありません」
BRUCE: Who's next? 「次はだれ?」
DORY: Pick me! 「わたしを。お願いします!」
BRUCE: The little sheila in front. 「前の列のご婦人の方。
Come on up here. こちらへどうぞ」
DORY: Hi. I'm Dory. I don't think 「こんにちは、ドリーです。わたし、
I've eaten a fish. 魚を食べたことはないと思うの」
BRUCE: That's incredible! 「すばらしい!おめでとう、
Good on you, mate! それはよかった!」
-「ファインディング・ニモ」(Finding Nemo 2003 監督:アンドリュー・スタントン
脚本:アンドリュー・スタントン/ボブ・ピーターソン/デイヴィッド・レイノルズ)
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‘肉食はやめよう’と誓い合うサメの仲間たちの集会へ案内されたナンヨウハギのドリーだったのですが、ナンヨウハギは、もともとほかの魚は食べないのです。サメたちは「魚を食べない」というドリーの発言に大喜び。ドリーの個人的な好みだと勘違いしたのです。
ここでは、オーストラリア英語が豊富に聞かれます。
例えば, sheila はオーストラリアのスラングで woman のこと。次の”Good on you.”ですが、これはオーストラリアの “Good for you.” また、mate(友人) は親しみを表わす呼びかけです。
魚の世界をファンタジックに描いたスタントン監督は、子供のころ、水槽の魚をみることが楽しみでした。「この魚たちは逃げ出して海に帰ろうとしたことはないのかな?」という疑問が、この映画のヒントになったそうです。
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原島 一男
Kazuo Harashima