グローバル HR ソリューションサイト
by Link and Motivation Group

グループサイト

文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大
  • お問い合わせ
  • TEL:03-6779-9420
  • JAPANESE
  • ENGLISH

COLUMN コラム

名画から選んだ美しい英語

2016.03.14

「名画から選んだ美しい英語」(114)

原島 一男

“If you smash into something good... you should hold on until it's time to let go.”
「なにか良いことに出会ったら、それが終わるまでは、そのままにしておくものだよ」
(トスカーナの休日)

映画の中で話されている、上品で丁寧なフレーズをそのまま紹介する連載。
サンフランシスコの大学で教鞭をとるフランシス(ダイアン・レイン)は離婚のショックから立ち直るためイタリアを訪れます。そして、トスカ?ナ州のコルトーナで5エーカー(6000坪)の土地に建つ築300年の古い家に出会い、それから毎年数カ月ずつ滞在して、その「プラマソーレ」(太陽を焦がれるもの)という名前をもつ家に命を吹き込み、よみがえらせていきます。荒れ果てた室内を住めるように改造したり、敷地内のオリーブなどの果樹園を手入れします。そんなとき、家の装飾品を探しに出掛けたローマで、フランシスはマルチェロ(ラウル・ボヴァ)というイタリア青年と知り合いになり、つかの間のドライブを楽しみます。二人の会話。

----------------------------------------------------------------------------

MARCELLO: I run into you in the street in Rome... 「ぼくたちはローマで出会った。
and now we're here. そして、今ここにいる」
FRANCES: Didn't you have plans? 「予定はなかったの?
Didn't you have something you had to do? なにか、しなくてはならない用事はなかったの?」
MARCELLO: So what? 「それが何なの?
If you smash into something good... なにか良いことに出会ったら、
you should hold on until it's time to let go. それが終わるまでは、そのままにしておくものだよ」

-「トスカーナの休日」(Under the Tuscan Sun 2003年 監督/脚本:オードリー・ウェルズ)
----------------------------------------------------------------------------

いかにも世慣れたプレイボーイらしい言葉。それにつられたのか、フランシスは、知らず知らずの間に、プラマソーレで結婚式をあげ、家族をつくることを夢みていくのですが…
フランシスにとって、プラマソーレは夢をはぐくみ、成長させてくれる場所となりました。ただ古い家を修復するだけではなく、その過程で経験するさまざまな人々との触れ合いによって、フランシスは彼女の自己発見をも果たしていきます。トスカーナ地方特有のなだらかな丘陵に囲まれた、豊かで、ときには荒々しい自然のもとで。原作はアメリカで200万部を記録した詩人/紀行作家フランシス・メイズのベスト・セラー。

原島一男著 「心をなごませる感じのよい英会話」(ベレ出版) 好評発売中
原島一男著 「単語で通じる英会話」      (ベレ出版) 好評発売中
原島一男著 「映画のなかのちょっといい英語」(麗澤大学出版)好評発売中

原島 一男

Kazuo Harashima

PROFILE
一般社団法人内外メディア研究会理事長、ノンフィクション作家。慶應義塾大学経済学部卒業。ボストン大学大学院コミュニケーション学科に留学後、1959年NHKに入局。国際局で英語ニュース記者・チーフプロデューサーを務める。定年退職後、山一電機株式会社に入社、取締役・経営企画部長などを務める。現在、英語・自動車・オーディオ関連の単行本や雑誌連載の執筆に専念。日本記者クラブ・日本ペンクラブ会員。『店員さんの英会話ハンドブック』(ベレ出版)、『オードリーのように英語を話したい!』(ジャパン・タイムズ)、『なんといってもメルセデス』(マネジメント社)など、著書多数。

このコラムニストの記事一覧に戻る

コラムトップに戻る