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菅野 真一郎
Shinichiro Kanno
(4)悪徳ブローカーに気をつけよう(その5)③ 悪徳ブローカーの事例(その3)今回も悪徳ブローカーの特色である「悪徳ブローカーが接近してくる行動パターンは、直接コンタクトしてくることは稀で、必ず日本企業の経営者や役員と親しい人物を介して近づいてくる」事例を紹介します。...
(4)悪徳ブローカーに気を付けよう(その4)③悪徳ブローカーの事例(その2)今回も悪徳ブローカーの特色である「悪徳ブローカーが接近してくる行動パターンは、直接コンタクトしてくることは稀で、必ず日本企業の経営者や役員と親しい人物を介して近づいてくる」事例をご紹介します。...
(4)悪徳ブローカーに気を付けよう(その3)③悪徳ブローカーの事例(その1)前回(第42回)で悪徳ブローカーの特色の一つとして、「悪徳ブローカーが接近してくる行動パターンは、直接コンタクトしてくることは稀で、必ず日本企業の経営者や役員と親しい人物を介して近づいてくるのが特色です。経営者や役員が警戒心を緩め悪徳ブローカ...
(4)悪徳ブローカーに気を付けよう(その2)②悪徳ブローカーの特色(その2)日本企業の中国進出案件では、一般的にブローカーと中国側当事者の利害が一致しやすいことに留意していただきたいと思います。一つは、プロジェクトを大きくしたがります。プロジェクトが大きくなればなる...
(4)悪徳ブローカーに気をつけよう(その1)日本企業の中国進出に際してはよく中国人、台湾人、香港人など華僑系のブローカーが介在するケースが多くみられますが、華僑ブローカーは決してボランティアではありません(ブローカーには、日本の有力私立大学の中国人や日本人の教授の例も少なくありませ...
(3)自社工場の未使用土地没収事案前回は稼動中の工場の立退き事案について報告させていただきましたが、今回は調達した工場用地の未使用部分について、土地使用権譲渡契約書に記載した工場建設計画の未達成を理由に、計画実現を迫る工業開発区側が...
少し旧聞に属しますが、2006年11月2日の産経新聞や11月29日の日経産業新聞で、上海市北西部郊外・嘉定工業区に進出している日本企業が突然の立退き要請に揺れているとの報道がなされ、中国進出企業関係者の注目を集めました。それまでも中国沿海地区の工業...
ここまで37回にわたり、主として中国駐在の心構え的な切り口で縷々述べてきました。ここからは駐在員として自社事業の円滑な運営を進めるうえで注意して頂きたいポイントを、トラブル事例や、日本や中国で今でも跋扈している悪徳ブローカーの事例などを使ってご紹介...
(6)見学場所多忙な公務の合間を縫っての上海訪問ですが、次に述べる場所のいくつかは視察していただきたいと思います。該当する業種に関係の深い場所を優先して見学するのはもちろんですが、中国や中国人に対する理解を深める観点から、時間の許す限りいろいろな場所を見学することをお勧めします。①同業または関連業種の国有企業や大手民営企業本社、工場等連携候補先の評価或いは該当業種の中国の水準を知...
これまで3回にわたり建築設計関係の某社の社長が将来の連携を視野に、先ず研修生の相互派遣を行っている上海市の同業会社を訪問する実際のケースを念頭に説明してきました。社長にとって初めての中国訪問です。訪中の意義、トップ交流(企業、行政府)、上海市人民政府表敬訪問について述べてきました。今回もその続きです。(3)例えば合弁パートナー(またはその候補)トップとの面談訪中すれば、先ずパー...
会社トップ(本件では建築設計会社社長)の訪中の目玉行事は、当該市(本件では上海市)行政部門のトップ即ち市長又は副市長との面談です。こういうハイクラスとの面談設定は、現地法人や駐在員事務所に勤める日本人派遣者の力量の見せ所ですから、中国側のパートナーや当該業種の受入単位(本件では設計公司や建設公司など)に協力を仰ぎ実現に奔走します。会見場では中国側にパートナーや受入単位のトップが並ん...
(1)訪中の意義②年1~2回の“定例訪中”ⅲトップ交流――行政府前回はトップ交流の民間の場合について述べました。今回は行政府との交流について述べます。社会主義、全体主義、官僚主義国家中国でのビジネスでは、行政府との交流は情報収集や便宜供与(を受ける)、プロジェクト批准促進、トラブル処理サポート(を受ける)などいろいろな場面で、重要なポイントになります。官僚主義中国では肩書のバランスが大...
本ブログ第8回「本社役員の定例訪中は必須」で、本社役員の定例訪中が重要なこと、その際現地中国人社員や幹部との懇談、会食等を日本からの派遣社員とのそれに優先して欲しいことなどを述べました。今回は本社の会長・社長或いはそれに準ずる役員が初めて中国を訪問する際に現地駐在員として対応する際の留意事項について述べてみたいと思います。最近の中国の変貌も織り込みながら、以下は建築設計関係の某大手企...
(4)現地化推進⑧成功要因のまとめ(その2)(前回のⅴ―事業運営は改善・改革の連続、絶えず変革を目指している―のつづき)岐阜県本巣市のステンレスタンクのトップメーカー森松工業は1990年10月、上海浦東新区に外資合弁第1号として進出し、パートナーとの軋轢から独資に切り替えたり、中国企業参入でステンレスタンクの価格競争に陥るなどの困難を経て、今ではステンレス、チタン、ジルコニウム、ニッケル合金などの特殊...
(4)現地化推進⑦成功要因のまとめ(その1)これまで7回に亘り、主として「人の現地化」の必要性といくつかの日本企業での工夫の事例を紹介しました。前回は、内陸進出で成功しているイトーヨーカ堂(四川省成都)と平和堂(湖南省長沙、株洲)について、「人の現地化」のキーワードは「事業は人なり」であることを、それぞれの経営者の言葉を通じてご紹介しました。今回は、成功事例の共通した要因についてまとめてみたいと思いま...
(6)現地化推進3)人の現地化(その7)これまで6回に亘り、主として「人の現地化」の必要性といくつかの日系企業での工夫の事例について述べてきました。「人の現地化」のキーワードは、松下幸之助氏の経営を語る有名な言葉「事業は人なり」です。人材教育と登用、それによる忠誠心の涵養であると思います。例えば、輸出依存が低く、リーマンショック時の欧米経済低迷の影響が小さいものの、沿海地区との経済格差が大きく経済発展...
(5)現地化推進3)人の現地化(その6)これまで5回に亘り、「人の現地化」について述べてまいりましたが、今回は1984年以来交流のある知人の工夫の事例をご紹介したいと思います。江蘇省揚子江沿岸の地方都市の手編み高級アウターニットメーカーA社(独資)の総経理B氏は、日本人一人で500名の女工さんを管理していますが、実は中国人の女性工場長はじめ女工から選抜した7~8名の幹部がB総経理の工場運営をサポート...
(4)現地化推進③人の現地化(その5)北京にある日本の大手スーパーの中国合弁GMSの2号店を、開店して数年を経た10月のある土曜日の午後見学する機会を得ました。北京の当該合弁は1997年資本金数千万ドルで設立された日中合弁の小売業で、中国で初めてチェーンストアの全国展開を認められました。出資構成は、日本側大手スーパーと大手商社でマジョリティを有し、中国側商業公司がマイノリティです。既に北京市では1998年の...
(4)現地化推進 ③人の現地化(その4)―前回からの続きしかし、2003年5月18日、再び大きなアクシデントに見舞われました。前年秋から中国各地に広がりつつあったSARSの真性患者が4名、工員から発見されました。直ちに工場は操業停止、4名の患者は病院隔離、194名の密接者は近所のホテルを借りきり隔離、3,200名の独身寮生は寮で隔離式管理下に置かれました。患者発生の翌日5月19日には社内にSARS対抗指揮部が発足、情...
(4)現地化推進③人の現地化(その3)前回は日中投資促進機構役員懇談会(2011年3月)での発言を紹介する形で、中国人を抜擢して優れた人事・労務管理を実践している事例を説明しました。今回もやや旧聞に属しますので現時点での状況は必ずしも正確には把握していませんが、人事・労務管理の好事例とその工夫をご紹介したいと思います。名前を聞けばどなたもご存じの欧米のグローバル企業の通信機器・携帯電話メーカーは、...
(4)現地化推進②人の現地化(その2)前回は中国市場攻略上からも中国人の登用―現地化が必要であることを述べました。今回は労務管理の面で、中国人を総経理に登用して成功している事例を紹介したいと思います。2011年3月、日中投資促進機構の役員懇談会で事務局から指名され発言した概要です。大連と蘇州に大型事業を展開するYKKの役員の方が自社の「経営現地化」の展開状況について有益なご紹介をされた後を受けての最後...
(4)現地化推進①人の現地化中国のWTO加盟に伴う国内市場開放、中国進出とりわけ中国市場狙いの進出に関わる規制緩和(例えば卸・小売業の外資開放、最近ではガソリンスタンド経営や高齢者介護を含む病院経営の外資開放等)で、中国進出が大いに促進される反面、中国企業と外資企業入り乱れての企業間競争も激しさを増しています。家電製品、携帯電話、自動車等の最終商品から、原材料、部品に至るまで、過当競争の最後は価...
(3)人事管理、労務管理の要諦は「太陽政策」中国現法運営のポイントは、圧倒的多数の中国人職員のヤル気と能力をどうやって最大限引き出すか、そのためには、日本人と中国人双方の職員が共有できる経営理念を確立することであることは既に述べた通りですが、その経営理念の浸透と徹底を図るには、人事管理、労務管理を如何にうまく行うかだと思います。人事管理、労務管理の専門的技術的問題は専門家にお任せするとして、そ...
(2)派遣日本人の団結、チームワークは全てに優先する心構え古来「事業は人なり」と言われますが、中国事業に於いても、その成否を決めるのは派遣人材次第と言っても過言ではないと思います。派遣人材の備えるべき要件は前にも述べましたが三つの「ま」、即ち「まじめで、まめで、がまん強い」ことで、「さんま」がいいと私は思っています。更に本社の人事部門や経営者の方々に申し上げたい事は、中国現法に複数の人材を派...
(1)現地法人の運営前回は、「中国とは…」とか「中国では…」といった言い訳はもはや時代遅れで、中国駐在員の最大ミッションは、販売シェアの拡大、本社収益への貢献であり、エキサイティングな中国で働くことを自分の成長の糧にしようとする前向きな考え方が大事であると申し上げました。今回は中国駐在員として本社への現地報告も、大事なミッションであることを申し上げたいと思います。4)本社への定期的情報発信は...
(1)現地法人の運営前回は中国人職員とのコミュニケーションのポイントについて述べました。①中国語を習得する―について一点追加させていただきます。それは、中国語の勉強は我流ではなく、始めは発音と声調について専門家(語学学校、家庭教師など)に付いて、相当程度徹底して勉強して頂きたいということです。この点をしっかりやっていれば、上達してくるととても聞きやすい流暢な中国語になると思います。発音と声調...
(1)現地法人の運営前回まで4回にわたり中国人職員のヤル気、能力をいかに引き出すかについて述べてまいりました。今回は、中国人職員との相互理解、相互信頼を築くためのコミュニケーションのポイントについて述べてみたいと思います。2)中国人職員との普段のコミュニケーションが大事①中国語を修得する中国で仕事をする場合、中国語が話せることは大事なポイントであることは言うまでもありません。しかし英語と違っ...
(1)現地法人の運営1)中国人職員のヤル気、能力をいかに引き出すかがポイント⑥キックバックも日常茶飯事中国現法運営について是非念頭に入れておいて頂きたい中国社会、中国人の習慣があります。それはキックバックです。資材調達、物品購入、印刷発注等物の売買にはつきものと言っても過言ではありません。購入(発注)側は納入業者に平気で水増し請求を指示します。納入業者も慣れたもので10~20%の水増しした請...
(1)現地法人の運営1)中国人職員のヤル気、能力をいかに引き出すかがポイント④研修制度による能力向上サポート体制構築研修制度による能力向上サポート体制構築では、日系企業の場合、日本での研修が効果が大きい事は言うまでもありません。中国人が外資企業に勤める動機はいろいろあると思いますが、多くの人は中国の国有企業では学べない業務知識や技術を身に付け、将来のためのキャリアメイクを積み重ねたいという願...